規制の虜 黒川 清
中々書店に売っておらず、Amazonで購入し、即読んだ。なんだかんだで4か月ぶりの投稿となる。
大事なことを感じた。そして、本書は、福島原発事故そのものというよりも、規制そのもの、果ては、いまの日本を遠くから眺めている感覚を覚えた。そう、いまの日本社会組織の危機を論じている。
さて、どうしたら良いか。これが、実に大変なのである。これだけの大事故が起きても、人間のマインドは中々変わらない。
日露、太平洋、そして、大震災。
そのどれもが組織の統治機構に狂いを生じさせている。組織のトップは、なぜこうも保身的になるのだろう。手繰り寄せていくと、縦割り社会、ムラ社会、鎖国社会、閉鎖主義、村八分あたりの言葉にたどり着く。
さて、これを瓦解するのは、並大抵ではない。権力に溺れ、腐敗する。そして、取り返しのつかない失敗を犯す。事なかれ主義となる。どうしたものか。
どうだろう、現代の日本の会社は、大体そんな感じだろう。上司の顔色伺い、異論なんて言える状況に到底ない。
規制は、機能して初めて意味を成す。